こんにちは、まんがMAP管理人のセシルです。
今回は、漫画アプリ『マンガPark』で配信中の作品、怪物男子と見えちゃう私【1話】のネタバレ感想を紹介していきます。
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怪物男子と見えちゃう私【1話】のネタバレ
新入部員
見えないものが見える四春(あずま はる)は、私立浦ヶ淵大学、映画研究部の扉の前にいる。
小さい時から、不思議な体験をしてきた春を心配し、母が探してくれた大学だ。
その筋では、有名らしいのだが…
(怪しい… いまいち、中に入ろうという気が起きない…)
躊躇する春に一人の男子学生、アンジョーが声をかけた。
「君、入部希望者? …あっ!もしかして、新入生で来た子?
…やっぱりか、凄い匂いがするはずだわ」
(は? えっ? 田舎臭いってこと!?)
動揺する春を部室に案内するアンジョー。
中には、もう一人の男子学生、コーサカがソファーで横になっていた。
おもむろに、春に近付くコーサカは、目をじっと見つめる。
(目は合ってるけど… 私を見ていない…?)
「見えるんだろ? …怖いな…」
そう言って教室を出て行く。
「どこへ行くの?」
「仕事だよ。ついでに、新入部員の試運転も兼ねて。」
アンジョーの問いに、振り返ってコーサカが答えた。
殺人現場
向かった先は、高都大学。
少し前に殺人事件があった大学で、今も現場検証が行われている。
指揮を執っているのは、警視庁捜査一課の佐藤。
コーサカとアンジョーは、佐藤と顔見知りで、佐藤の方がお世話になる関係らしい…
事件の概要についての説明が始まった。
『高都大学三年、三神青空(みかみ そら)は、別れ話のもつれから恋人を鋏で刺してしまう。
現場に急行した篤貫(あつぬき)巡査部長と清水(しみず)巡査は、隅で震える三神青空を確保。
刺された恋人、篠木花子(しのぎ はなこ)の姿はなく、廊下に血痕が続いていた。
篤貫は、その血痕を辿り、トイレに向かった』
「そして、ここから先は、報道されていない内容です」
『駆け付けた応援が、トイレに向かうと、奥から三番目の個室で、二人を発見。
扉の前に血塗れの篤貫巡査部長の遺体、そして、中には鋏が刺さったままの篠木花子の遺体。
篤貫巡査部長は、首を切られ即死。
傷の形状から凶器は鋏ではない鋭利な刃物で、まだ発見されていない…』
「…第三者の可能性も調べた結果、無しか…」
独り言をつぶやくコーサカに向かって、佐藤が言った。
「…これじゃぁ、事件というより、怪奇現象だな」
トイレの花子さん
アンジョーが、鼻をくんくんさせ、周辺の匂いを嗅いでいる。
「あれー… 変だな。…ほとんど男性の血の匂いしかしない…」
「春は、何か見える?」
尋ねるコーサカに首を横に振った。
(…昔、同じような話を聞いたような…)
小学生の時に流行った噂を思い出す。
「…トイレの花子さん。」
学校の三階女子トイレの奥から三番目の扉を三回ノックして…
アンジョーや、佐藤も若干の違いはあるものの、この噂を知っていた。
「トイレという身近な空間 …扉をノックするだけ… 未知の恐怖を煽る条件としては最高だ」
コーサカが、達観したかのようにペラペラと話し始めた。
「太陽の下で歩く、吸血鬼、満月じゃないのに変身する狼男…
…彼らの情報は世界に溢れているが、どれも曖昧だ。
トイレの花子さんも、これに当てはまる」
分かるようで、分からないコーサカの話を聞く春。
「ガチャ!」
突然、アンジョーがトイレの個室に入り、中から鍵を閉めた。
扉を乗り越えて個室から出て来ると…
鍵はかかっているが、誰も入っていない密室が完成。
その扉をノックしながら声をかける。
「花子さーん! 遊びましょ!」
その時、春はおかしな事に気付く。
「普通、中に誰もいないなら、扉は開いてるはずですよね?」
「いやいや、でも、閉まってるから怖いんでしょ!」
春とアンジョーの会話を聞いていたコーサカ。
そして、ある一つの仮説に行き着いた…
血の儀式
今、三人は、浦ヶ淵大学のサークル棟、三階女子トイレにいる。
コーサカの手には、コーサカ自身の血がたっぷり入った、ポリタンクがある。
「三階の女子トイレ、奥から三番目を三回ノックし、名前を呼ぶと姿を現す…
この手順って、やたら儀式めいていると思わないか?
そして、もう一つ、女性の血の匂いがしなかった事。
まるで、女性の血を生贄とした召喚の儀式のようだ…」
コーサカの話を聞いていた春は、ゾワッと空気が変わる感覚に襲われる。
「トイレの花子さんの都市伝説は、実際にその現象が生じても、媒介である血が少量だったため、
大したアクションは起こせなかった。
でも、もし、多量の血があったなら…
具現化された花子さんは、人を殺すことも十分、可能だろう」
春の頭に高都大学で起きた殺人事件の記憶が蘇る。
(もし、偶然が重なり、意図せず儀式通りの事が行われたなら…)
そして、重要な点に気付く…被害者の名前が篠木『花子』である事を…
真相を説明しながら、持って来た自分の血で召喚の儀式を行うコーサカ。
勢いよく開いた扉から、禍々しいオーラに包まれた花子さんが現れた。
二人の正体
襲い掛かってくる花子さん。
逃げ切れないと春は、目を閉じて覚悟を決める。
(…あれ? 何も起こらない…?)
うっすら目を開けると、目の前には、先程とは、全く違う姿をしたコーサカが立っていた。
尖った耳、長くて黒い爪、口からのぞく二本の牙…
その姿は、まさしく吸血鬼そのもの。
花子さんは、動きを封じられたまま、何も出来ずにいる。
「俺の血を媒介にしてるんだから、俺に操れない訳がないだろう。
俺とお前とでは血を操る怪物としての年季が違うんだよ!」
…ところが、媒介に使った血の純度が高過ぎ、力を思うように制御出来ない。
「春ー! お前の力で何とかしてくれ! 祓えるんだろ?!」
「? 私、見えるだけです…」
「はぁー?!」
コーサカの一瞬の隙を突き、花子さんは春を連れて窓から逃げ去った。
(私、どうしてこんな目に… このまま死んじゃうのかな…)
次の瞬間、強い衝撃を受け、春は飛ばされてしまう。
目の前をとんでもない速さで駆け抜ける狼男の姿。
その口には、花子さんの頭があった。
(ひっー!!!)
コーサカが、羽を広げ空中で、春をキャッチ。
狼男の姿をしたアンジョーは、その頭をむしゃむしゃ食べている。
(…お母さん、私、大変なところに来たかも…)
ようこそ! 映画研究会へ
映画研究会の部室に部員が集まっている。
「トイレの花子さんが、召喚術だったとは…」
メンバーの夜子は、興味津々で、コーサカと都市伝説について語っている。
「それにしても、四ちゃん、巻き込まれて大変でしたね」
「俺は、呪術が、得意な女の子が入って来るって聞いてたんだぞ! まさか落ちてたとは…」
「ごめんなさい、私、何の役にも立ちそうにないわ…」
申し訳なさそうに謝る春の言葉を遮るように、夜子が言った。
「四ちゃん、映画研究会へようこそ!」
嬉しそうに笑う春の横顔を見て、コーサカは、初めて出会った日の事を思い出す。
(…怖い… あの時感じた違和感の原因が、分からない…)
「…あれ? アンジョー先輩はどこ行きました?」
その頃アンジョーは、トイレで腹痛と戦っていた…
怪物男子と見えちゃう私【1話】の感想
物語の設定が斬新でした。
最初は、ホラーかなと思いましたが、ミステリー要素も含んでいて、謎解きを楽しむこともできます。
読めば読むほど味が出て来る作品で、奥深い面白さがありました。
事件の真相も早く知りたいですし、登場人物の背景も気になります。
コーサカの洞察力の凄さ、アンジョーの嗅覚の凄さ。
二人は、一体何者なんでしょう?
作中、鋏で刺された篠木さんですが、下の名前が、『花子』だと気付いた時、全身鳥肌が立ちました。
そのあとの展開で、無事に事件の真相が分かって、スッキリしましたね。
トイレの花子さんの話は知っていましたが、新たな解釈を知る事が出来て新鮮に思いました。
ただの怖い話だけで終えるのではなく、殺人事件を絡ませる事によって、面白さもアップしました。
コーサカの謎解きシーンには、特に印象的で良かったです。
それにしても、コーサカとアンジョーが、吸血鬼と狼男だと言う事に驚きました。
それぞれの生い立ちや、詳しい能力なども徐々に明かされていくんでしょうね。
続きが待ち遠しいです!
漫画で読むとより臨場感が味わえるので、ネタバレ文章を読んだら、その後はぜひ絵付きで読んでみてくださいね。
※第2話以降は23時間ごとに
1話ずつ読めます。